◆友人Aからの知らせ
休日、晴れ男はなんとなくテレビをつけて見ていた。昼過ぎくらいだろうか。携帯が鳴る。登録してない電話番号からだ。
「もしもし」
「お休み中すみません。私、友人Aの会社の佐藤と申します。」
「あ、はい。お疲れ様です。」
「実は社長が倒れまして、今病院なんですが、明日からの作業を・・・」
「どこの病院ですか!!」
「あ・・〇〇病院です。」
「今から行きます!」
晴れ男は、とにかく病院に向かう。とにかく無事であることを願いながら。
病室は面会謝絶だった。先程電話をもらった佐藤に状況を聞いてみた。どうやら、オフィスで仕事をしていたら、突然、バタンッっていう音がしたので見てみると、友人Aが椅子から崩れ落ちていたという。すぐさま救急車を呼び、親族にも電話したが、友人Aはその間、意識不明でとりあえず佐藤は関係者に連絡をしていたらしい。最近はずっと休みなしで仕事をし、夜も遅くまでだったみたいだ。
医師の話だと、状況は深刻らしく、意識がもどるまで面会はできないということだった。
晴れ男は、面会謝絶と書いた扉を見ながら、ただただ愕然としていた。とにかく無事であってほしい。何もできない自分が悔しくて悔しくてたまらなかった。