【一話完結】裸の王子様

裸の王様・・・実は続きがあったんです。

裸の王様には一人の息子がいました。群衆に笑われ王家は廃れていきます。

市民のためのまちづくりが行われるようになっていきました。

その王家はジェラート家という名前でしたが、王族から血を引くものはすべて処刑されました。

しかし、裸の王子様だけは、ある民家に預けられた。人目につかないように、誰も知らないことでした。まだ、裸の王子様が赤ちゃんの頃でした。

年月が経ち、新しい王家のもと国政が敷かれていました。

しかし、群衆は自分のことばかり主張して、争いがたえません。そう、廃れていたのです。

いずれ、廃れた街で育った若者たちが、大人になった時に立ち上がります。

親衛隊となって、政府と戦う準備を整えていました。

しかしそんな折、隣国の連邦軍が自国を攻めてきました。軍は劣勢です。とても自国を守る事はできません。

街外れにある親衛隊は、協議を始めました。そしてある結論に至ります。まずは国を守ろうと。

親衛隊は政府と戦う為に用意した奇妙な兵器を集めました。それは球の形をし、人が1人だけ入れるくらいの風船のような乗り物です。弓や槍、剣を弾く素材で表面が覆われており、逆に内から外へは槍で突く事のできるものだった。中の人の歩きに合わせてコロコロと進軍できる見たこともない兵器であった。

国境付近で自国と隣国の軍勢が対峙していました。いざ戦が始まらんとした時です。隣国の軍勢に向けて、何やら進んでくるものがありました。真っ黒に塗られたあの奇妙な球型の乗り物の軍勢です。親衛隊の勢力です。

見た目も動きも妙であり、隣国の軍勢は動揺を隠せませんでした。しかも、押し迫ってきたところを剣や槍を使うが、表面がぬるっとしていて効き目がありません。さらに球体から槍の攻撃が来ます。

隣国の軍勢は一旦引き、弓で攻撃しますがそれもツルッとすべって刺さりません。そこに自国の兵が進んできます。

隣国の連邦軍は前線を下げるしかありませんでした。こうして奇妙な親衛隊軍勢は戦を制しました。

夕暮れ時、兵の休んでるところに自国の将軍が親衛隊のもとへ顔を出します。親衛隊たちは例の球体から出てきているところでした。球体の中は蒸れるので皆裸でした。将軍が「リーダーはどこだ?礼を言いたい!」と言うと、兵士たちが視線をリーダーに向けます。

リーダーは、球体から出たところでした。

将軍は「この度の活躍、痛み入る。お礼と今後の協力を願いたい」と告げると、リーダーは言う「もちろん、力になろう」と返す。

その姿はもちろん裸でした。汗で濡れた体に長い髪が揺れています。

そう、このリーダーこそが、ジェラート家の一人息子、裸の王子様であった。

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