【ポイント】第十一話

栄一と新城は休憩室に来た。窓からは夕日がさし、一日の終わりを告げていた。 新城は窓の外を見て黙っている。栄一が頭を整理しながら質問をする。 「新城さんが国から融資ポイントを得ているってどういうことです…

【ポイント】第十話

ある日、男が説明室から帰ってくると、少年が何か飲んでいた。男は『よかった』と思いながら、部屋に入っていく。 しかし、その光景がはっきり見えたときに、男は愕然とした。そして、すぐさま少年からその飲み物ら…

【ポイント】第九話

「おい、小僧!どういうことだ!!」 男は決死の形相で部屋に入ってきた。少年はやはり背を向けベッドに横たわっていた。男は少年を覗き込むようにして言う。 「おまえ、日にちを俺に与えただろう、何してくれんだ…

【ポイント】第八話

「ここは・・・」 少年は目を覚ました。周りは白い壁に覆われ、無機質なうえにシンと静まっていた。 『あぁ・・・親父を金属バッドで殴り殺したんだよな・・・』 思い出すと胸が痛む。憎らしい相手だったが、心臓…

【ポイント】第七話

そこは病院と同じ匂いのする白い壁と床で作られた無機質な空間だった。新城は受付を済ますと、入所カードを手渡してきた。栄一は恐る恐る聞いてみた。「ここは、どこなんですか」 新城は答える。「ポイント凍結され…

【ポイント】第六話

新城と栄一は高級中華料理屋に来ていた。栄一は初めての高級料理屋に緊張していた。 しかし、新城は高級料理屋に来る前に、いかにも貧乏といういでたちの子供たち5~6人を誘っていた。栄一は『ああ、自分だけ美味…

【ポイント】第五話

少年は部活の帰り道を歩いていた。 日はもう沈み、暗い夜道だった。野球バッドにグローブをひかっけ片手に持ち、重たいバッグを肩にかけていた。 夜道を照らす街頭を歩いていくと、我が家が見えてきた。少年はため…

【ポイント】第四話

海辺公園は、その名の通り海辺に作られた公園である。木でできたベンチや机、日よけになる場所もあり、芝の広がる気持ちいい場所だ。 年配者や小さい子供を連れた数組のママたち。平日なのにカップルも2組くらいい…

【ポイント】第三話

一年後、栄一は地元の市役所で働いていた。所属は、『ポイント管理課 調整係』である。 いつものように朝早くから書類整理をしていると、課長から同じ調整係の新城に同行するように言われた。 先輩の新城とは話を…

【ポイント】第二話

栄一は東京の駅に来ていた。地元の静岡に帰る新幹線に乗るためだ。 まだ少し時間があり、トイレで用を足しに行った。 トイレに入るといつものようにピロンと携帯が鳴る。ポイントの利用する音だ。便器に座り、用を…